群ようこさん著 「ミサコ、38歳」

暑い日が続きますね~

お体ご自愛くださいね

暑くても毎日の家事、お仕事・・・と、生活は続きますね。



わたしも合間をぬって、読書をするんですけど、もっぱら群ようこさんの本ばかりのこの頃。

今日は、群さんの「ミサコ、38歳」からです。

群ようこさん著 「ミサコ、38歳」


いわゆる「アラフォー(アラウンド・フォーティ)」の女性が主人公です




以下、引用させていただく本文の全ての著作権・隣接著作権の全ては、著者に帰属します


群ようこさん著「ミサコ、38歳」 78ページから80ページ4行目


同期入社の女性からは、
「太らなくていいわね」

とうらやましがられるが、やせているわりにはウェストは太く、腹はたるんできた。エリカと違って、垂れるほど胸がないから大丈夫と安心していたが、やっぱりないなりに垂れてきた。やせにもデブにも平等に「垂れ」はやってくるのだ。しかしこの瞬間はそんなことは言っていられないほど、甘みを渇望している。この栗まんじゅうを我慢すると、この六十枚の原稿を最後まで読み通せないというくらいの精神状態になってします。ヘビースモーカーは会社の踊り場にある喫煙コーナーに行ったり来たりで、
「ああっ、尻が落ち着かない!」

と急に大声を出したりする。編集部員はみな少しずつ壊れていき、校了になると一気に元に戻る。ぴーんと張られたゴムひもが、一気にゆるむといった具合である。ミサコも校了開けは部屋のドアを開けたとたん、どっとベットになだれこむといった感じだ・あーちゃんが、

「にゃー、にゃー」

といくら鳴いてきても相手ができない。そして、顔の上に乗られ、窒息寸前で目を覚ます。

「うぇ~っ」

あーちゃんは体中からあ不満を発散させている。ぼーっとした頭のまま、よろよろと起きると、あーちゃんの食器は見事にからっからだ。

「ごめん、ごめん」

髪の毛が寝癖で逆立ったままお皿に餌をいれてやり、とびつくようにあーちゃんが食べはじめたのを見て、またベットになだれ込む。そして何時間後かにまた起きて、濃いコーヒーでむりやり目を覚ますといった具合なのだった。この一月、ひと月のサイクルが訪れるたびに、

「こんなことじゃ、体を壊すかも」

といつも思う。でもどうにもならない。自分の仕事はこういう仕事なのである。

昼夜が逆転してかまってもらえなかったあーちゃんは、むっとした冷たい目つきになっている。いつもはべたっと甘えてくるのに、ちょっと距離をおいて、

「あんたなんか」

という顔つきだ。

「ごめんね、許してね。でもよーくお留守番できたね、偉いね。あーちゃんは本当にいい子だねえ」
といいながら手招きすると、どどどと走ってきて、体をすりつけてくる。怒りが持続しない性格なのである・

「あーちゃん、かわいーっ」

そういいながらぎゅっつ抱きしめると、あーちゃんは体の底から、
「ごーごー」
と音をたてる。ごろごろなどという生やさしいものではない。それを耳にすると、この不細工な茶トラのデブネコが、何よりも愛おしく思えてくるのだった。






ふたたびとら母です。
なんだか、このあーちゃんと、アラフォーなミサコさんの生活って、きっとどこのおうちでもありそうな風景に思えて、しかも、デブの茶トラが「ゴーゴー」と喉をならすあたり。実はちゃたろうも、ごろごろできません・・・

「ぜーぜーーーー・・・」という音がします。
きっとデブだからだな・・・って思っていたので、これを読んで、そうか!って納得しました。


今月はさらに、群さんの「パンチパーマの猫」を読む予定です~


群ようこさんエッセーの記事です

  • 「トラちゃん」


  • 「ビーの話」~1


  • 「ビーの話」~2


  • 「ネコの住所録」







  • ミサコ、三十八歳 (ハルキ文庫 む 2-2)
    角川春樹事務所
    群 ようこ

    ユーザレビュー:
    面白い笑いで楽しく読 ...
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    この記事へのコメント

    2008年07月22日 17:21
    読んだ事無かったんですが(^^;
    とら母さんの引用文を読んだだけでも
    良いなぁ~って思えるお話ばかり
    猫さんへの愛情が伝わってきますね
    どれも情景が浮かんでくるようです
    2008年07月22日 18:29
    群 ようこさんの本は、昔、1冊だけ、読んだことがあります。とっても、読みやすい文章で、面白い世界観でした。
    この本、とってもおもしろそうですね。
    猫がでるなら、今度、見なきゃ♪
    2008年07月22日 18:33
    群さんの本には、共感することが多い
    です。数冊しか読んでないけど、
    なんか素顔になれる感じがします。
    優しい人なんだろなぁ~群さん♪
    猫好きムンムンだし(*≧m≦*)
    上野の猫さんも江ノ島猫さんみたいに
    ちゃんと地域の人に愛情貰ってるん
    だね。 毛並みがいいこと♪
    100匹の猫ちゃん達にも愛情を
    知ってほしいですね。
    2008年07月22日 20:20
    記事の中のを読むと、読書が苦手な私でも楽しめそう、なんといっても猫がほんわかするし(^―^) 
    ヒメチュー
    2008年07月22日 23:12
    最近チューリンも、あーちゃんみたいに
    首と胴体の境目がなくボンレスちゃんと
    呼んでる今日この頃です^^;
    2008年07月23日 10:08
    tenさん♪

    こんちは~(o^^o)

    >良いなぁ~って思えるお話ばかり
    猫さんへの愛情が伝わってきますね
    どれも情景が浮かんでくるようです

    ほんっとに、そうなの。情景が浮かんでくるでしょう?猫好きならば無論、それ以外の人でも情景が想像できる文体だと思うの。読みやすいし、何よりも猫ちゃんに対する愛情が伝わってくるよね。
    「やっぱり猫が好き!」って3姉妹の番組のモデルになった猫さんが、「ビーの話」のビーちゃんなんですって。吉祥寺にお住まいとか。素敵な方だろうなぁ~。
    2008年07月23日 10:11
    メイメイさん♪

    こんちは~(o^^o)

    >この本、とってもおもしろそうですね。
    猫がでるなら、今度、見なきゃ♪

    うん。この本は猫が主役ではないけど、主人公と妹のエリカのドタバタとか、父上の話とかで爆笑です!しんみりと、しっとりと猫たちについて読みたい時は「トラちゃん」かな。可愛らしい猫との毎日なら「ビーの話」とか「猫の住所録」かな。群さんの猫のエッセーっていいよね~♪
    2008年07月23日 10:14
    ハルさん♪

    こんちは~(o^^o)
    「素顔になれる」ってことば、そのとおりだね。群さんの猫本は、読みやすい文体とユーモアで暖かい表現と視線で、自分が素になって読めるね。す~~~~っと。なんちゃって(笑)

    >上野の猫さんも江ノ島猫さんみたいに
    ちゃんと地域の人に愛情貰ってるん
    だね。 毛並みがいいこと♪
    100匹の猫ちゃん達にも愛情を
    知ってほしいですね。

    うん。心からそう思うよ。上野のニャンコたちの嬉しそうな姿とか、おじさんに飛びついたりして遊んでもらってる姿見て、まんざら捨てたもんじゃないなって思った。わたしも地域猫活動を頑張ろうかな。
    2008年07月23日 10:16
    ひろぶぅさん♪

    こんちは~(o^^o)
    読書苦手だった?ひろぶぅさん、物知りだから本好きかなって勝手に思い込んでたr(^^;)ポリポリ

    うん。ほんわかするよね。群さんの才能だよね。猫の個性や生活、哀しみも書いてあるけど、人間と同じって思って読めてしまうから、猫の本って感じがしないの。
    2008年07月23日 10:20
    ヒメチューさん♪

    こんちは~(o^^o)
    コメありがとね!

    >ボンレスちゃんと呼んでる

    ぶぶぶm(≧〓≦)m
    それって、ちゃたろうもじゃない!?
    実家に連れて行くといつも姉や甥たちが来て、「ちゃたろうは、痩せたかな?う~~ん。やっぱり下腹たるんでるから太ってるわ」とか平気で酷評されてるし(笑)
    ま~、ボンレスハム状態だからこそ、かえってもふもふしてて可愛いじゃない?イナリーちゃんは痩せてるしね。天国の姫ちゃんのお導きだね。チューリンちゃんと仲良くしてそうだものね。

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