群ようこさん著 「ネコの住所録」

正月明けに、一ヶ月くらい休職して実家で療養していた時に

久しぶりに、群ようこさんのエッセイを手にしました。



群ようこさん著 「ネコの住所録」 です。

群ようこさん著 「ネコの住所録」



☆群ようこさんエッセーについての記事☆
トラちゃん
ビーの話」~1
ビーの話」~2








ここに一部引用した本文の全ての著作権は、著者に帰属します

群ようこさん著
「ネコの住所録」 
男の責任(59ページ~61ページ)より




親と子の関係はメス猫を飼っている人だけのものの問題のようだが、友だちの家にはちょっと変わった猫の父子がいた。


彼女の家のチビはオスである。メスと違ってオスは行動範囲が広いので、何日も家を空けることが多い。ふだんは少なくとも三日に一回は必ず帰ってきていたのに、その時に限って一週間も帰ってこない。心配になって近所の広い通りとか保健所をあたってみたが、どこにもいない、いったいどうしたのかと気を揉んでいたら、失踪から十日ほどたってやっと戻ってきた。勝手口に座っているチビを観て家族はほっと胸をなでおろしたものの、どうも様子がおかしい。はあはあと息遣いが荒く、興奮しているようである。


「何か怖い目にあったんじゃないの」

といってそばに寄っていったら、チビの蔭にチビそっくりの仔猫が寄り添っていた。

「あら、どうしたの」

といったとたんに、チビとその仔猫はものすごい勢いで家の中に飛び込み、みんなが、

「いったい、これは何なのだ」

とあっけにとられているのを尻目に、ものすごいスピードで家の中を二匹でかけずり回ったというのである。五分ほど走り続けると、チビは仔猫と仲よく自分のベッドで寝た。そして、次の朝、仔猫をつれてお腹がすいたといいにきたときに、友だちが、

「ねえ、その子はあんたの子供なの」

と聞くと、

「ニャー」

と返事をした。ふつうは母猫が仔猫を連れているものなのに、どうしてオスのチビが連れて歩いているのだろうかと家族で議論しているうちに、ふっと二匹は姿を消し、それっきり戻ってこなかったそうである。

「きっと旅立つ前に、世話になった私たちに仔猫を見せに来たに違いない」

と友だちの母上はいっていたが、これは私たちの間では「クレイマー猫事件」と呼んで、飼い猫の行動の七不思議のひとつとして語られているのである。

最近では人間社会でも育児に係るようになった父親も多いが、我が母によると現在実家に出入りしているシロを孕ませたブチが、そういうタイプだそうである。子供が二匹生まれてからはブチはじっと妻と子のそばから離れない。仔猫がじゃれつくと尻尾をふり回して遊んでやっている。散歩にいくときもきとんと妻子のお供をする。庭で妻子が寝そべっていると、自分だけはちゃんとお座りして周囲に気を配り、まるで外敵から妻子を守ろうとしているかのようだと母はいう。






群さんのエッセーは、とても心が温かくなる。

勿論、語りがうまいのだけれど、視線が優しい。

群さんの「トラちゃん」に出てきた、夜中に、子の世の別れを告げに来た母猫さんの話を読んでから、
姿を消した猫ちゃんは、強制的に命を落とすものばかりではなく、従容(しょうよう)と死を迎えるものがいることに、涙し、少しだけ心が軽くなったのです






クレイマーって何」というお若いあなたへ


※簡単に言うと、「父親がなれないながらも一人で一生懸命子供の世話をして生活し、絆を深めること


映画「クレイマー、クレイマー」ウィキペディア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%80%81%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC


『クレイマー、クレイマー』(Kramer vs. Kramer)は、1979年公開のアメリカ映画。製作・配給会社はコロムビア映画。アヴェリー・コーマンの小説を原作としてロバート・ベントンが監督と脚本を担当した。主演はダスティン・ホフマン。第52回アカデミー賞 作品賞ならびに第37回ゴールデン・グローブ賞 ドラマ部門作品賞受賞作品。



ストーリー

仕事第一の会社員・テッドが家に帰ると妻のジョアンナは別れを告げてきた。はじめは冗談だと思っていたテッドであったが、翌日会社から自宅に電話をかけても誰も出ないことから初めて事の重大さに気づき、その日から生活は一変した。息子であるビリーの分まで朝食を作り、ビリーを学校まで送った後自らは急いでタクシーで会社へ向かう。順調に進んでいた会社の仕事も家まで持ち帰る羽目になり、かまってもらえない寂しさからビリーはその仕事を邪魔するかのように振舞う。

そんな二人はまるで噛み合わず、とても父子とは思えないような有様であったが時間とともに二人の絆は深まっていった。そんなある日、不注意からビリーがジャングルジムから転落し大怪我を負ってしまう。追い討ちをかけるかのようにテッドは失業。さらに、1年以上連絡のなかったジョアンナがビリーの養育権を主張し、テッドを提訴。弁護士に相談するも、失業中のテッドが養育権を勝ち取る見込みはほとんどない。

裁判前にようやく仕事にありつけたテッドであったが、それまで仕事ばかりで家庭を顧みなかったというジョアンナの主張に反論できず、裁判では苦戦を強いられた。結局ビリーの養育権はジョアンナの手に渡ることとなり、ビリーの存在が生きがいであったテッドは悲嘆に暮れる。

ビリーをジョアンナに引き渡す日の朝、テッドは最初の頃こそうまく作れなかったフレンチトーストを難なく作り上げ、ビリーと二人で最後の朝食をとった。ジョアンナが来るのを待つ二人であったがジョアンナからの電話でテッドが1階下に降りると彼女は思いつめたかのように呟く。「ビリーのためを思えば連れていくのはよくない。彼の家はここよ」。エレベーターに乗り込むジョアンナをテッドは見守るのであった。




トラちゃん (集英社文庫)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2008年06月09日 12:34
こんにちは。

昨日は心配してくれてどうもあんがと♪

群ようこさん、昔呼んだかなぁ。。。

ヾ(・A・;)

フレンチトースト、意外と美味くない。

∵ゞ(≧ε≦o)ぶっ
2008年06月09日 14:21
群 ようこさん、昔よく読んでました。

とら母さん、PC打つの速いのかな??
これだけ、書くのたいへんそうだけど~・・・
(*^□^)ニャ

クレーマークレーマー、ダスティンホフマンが良い味だしてましたよね~。
2008年06月09日 20:03
群 ようこさん私は、はじめて
クレーマクレーマーはアイス食べるシーンが残ってて
ってそこかよヾ(^o^ ;)オイオイ
2008年06月09日 21:13
あら~ とら母さん、更新頑張ってるじゃない(^_-) 最近は仕事やブログで疲れ、本も読まないな(ノ∇≦*) キャハッッッッ♪
カメラの取り説さえおっくうで(¨;)
とら母さんはお話も超元気だけど、ブログもすごいね\(^O^)/ はじけてるじょ~(^^ゞ
2008年06月10日 14:39
私が一番最初に読んだ群さんの本は、
トラちゃんだったかな。
トラちゃん以下、ペットいっぱいで!
群さんの動物への接し方が好きだなぁ。
「猫の住所録」買ってあるけど、途中だぁ~
続き読まなくっちゃ^_^;
2008年06月10日 17:37
ちゃぱす☆彡鯛長♪

ばんは~(o^^o)
アキバの事件。無事でよかったよぉ。

SOHOバイトのデータ納品したぜぃv(~o~)v

毎日の生活って、マルチレイヤーだものねぇ。
背景となる基礎部分もあるし、グレースケールのo(-_-;o)lllllガーンってレイヤーもあり、達成感を味わえるレイヤーもあって、一日という記憶を作っているんだもんねぇ・・・


鯛長をならって詩人になってみました(笑)
つか、さっき、谷川俊太郎先生の詩集を読んだだけ m(≧〓≦)m
2008年06月10日 17:41
el-marさん♪

ばんは~(o^^o)
PCの入力速度?
う~~ん。どうかなぁ。
少しだけ速いかもしれないけど、ノーミスってのが無いからr(^^;)ポリポリ
時々、タイピングのソフト使って練習はしてるよ♪忘れたことにやると成績は壊滅的だけど(笑)

ダスティンホフマンはねぇ、「アガサ殺人事件」で、長身のバネッサ・レッドグレープとの秘めた恋心を抱いてしまう米国人スクープジャーナリスト役を見て惚れたの。「アウトブレイク」でのレネ・ロッソとの身長差もよかったけどね(笑)彼はでかい女性が似合う\(^▽^)/
わ~~~私だぁ~r(^^;)ポリポリ
2008年06月10日 17:44
ひろぶぅさん♪

ばんは~(o^^o)
群さんのエッセーね。いいよ。暖かくて。
愛する動物達の死についても、すっと受け止められる疑似体験をしてから、ずっと読んでるんだ。

アイス食べるシーン?
父と子で、リビングのちっさなテーブルで食べてる場面かな?ムキになって食べ続けて、最後に二人でにやって笑うんだよね、確か。
2008年06月10日 17:47
yasuさん♪

ばんは~(o^^o)
更新?いいやぁ、頑張ってないよ。
今までサボりすぎて、写真がぎょうさん溜まったのよ。だから小出しに(笑)
でも、ブログの更新って、きっとね、ある時、毎日更新するってのに疲れる瞬間があると思う。私もそうだったんだけどね。きっかけは小さなこと。それ以来、更新にムキになるのが疲れちゃったんだよね。いろいろと重なったし。
マイペースでよいと思うんだぁ~。
2008年06月10日 17:51
ハルさん♪

ばんは~♪
私もね、一番最初に読んだのは、「トラちゃん」だったよ! ほら、うちにいるじゃん。とらちゃんが(笑)(o^^o)

で、読んでみたら、あの母猫が夜中に別れを告げに来たシーン。お水を上げたら静かに飲んで、す~~~と、一瞬だけ振り返って暗闇に消えていった場面。あれは、目の前に動画が浮かぶものね。あの肝っ玉かあさんの話と、その孫達のテイタラクって、今の時代と重なって笑えるよね(^^)

この記事へのトラックバック